ジェネッタの日々あれこれ

休日などの備忘録、面白かった本の感想など、メモしてきます。

沼田さんの足跡を追って

 どうも、ジェネッタです。2018年も2ヶ月近くがとうに過ぎていますが、今回も今年の目標というものを立てて、自分を鼓舞してやろうと思っています。基本的にはおざなりになってる物事、例えばロックのアルバムを50年代あたりからかたっぱし借りてってとか、英語の学習の場を作ろうとか、バンドでライブをいい加減やってみようとか、いろいろあります。

 

 

 ただ、今年はそうしたものとは質的に異なることを考えています。ここのブログでも書いていることですが、ネットなどを中心に排外主義的なメッセージがいたるところにあふれるようになり、このままではまずいという予感がしていました。

 

 

 残念ながら、地元ではそこまでこうした危機感を共有できる仲間が少なかったため、意識的に昨年は東京に出て、様々な人と出会う機会を作りました。おかげ様で学習の場にも参加させていただき、今度は自分が発表する機会を作れそうです。

 

 

 実は、とある学習会で沼田鈴子さんという一人の被爆者の存在を知り、彼女をテーマにした学習会企画を立ち上げていきたいと考えているところです。

 

 

 沼田さんは1923年生まれの広島県出身の女性です。そして、21歳の時に被爆をし、左脚を失いながらも、平和の語り部を続けられてきました。

 

 

 しかし、沼田さんという人物の核心はそこではなく、自身の被爆体験や身体障害といった困難を受け止めるに留まらず、国内外問わず様々な地域で社会的差別や痛みを抱える市民との心の共有をはかる、とりわけ旧日本軍の加害の歴史を積極的に受け止め、日本軍によって傷つけられた市民との絆を作っていったという点にあります。

 

 

 たまたま去年の8月の学習会の時、田中利幸さんによる沼田さんの生涯が記された文章を読んだのですが、電流が流れたような衝撃がありました。その時のことがきっかけで、沼田さんのことをもっと知りたいと思うようになり、同時に、沼田さんに因んだ学習会を定期的に行っていきたいと、仲間と考えているところです。

 

 

 ただ、未だに課題が残ったまま、いまいち手がつけられていません。僕は基本的に、今ある沼田さん関連の書籍等を用いて、沼田さん自身の内面を深く見つめ、ひいては現代の市民の心に訴えかけるものにしたい、という思いがあったのですが、沼田さんに関する書籍はそんなに多くはない上、田中さんなどの優れた教授が、すでに同じことをやっているのです。

 

 

 沼田さん個人の魅力を伝える、という作業は一貫して大事にしつつ、もっと軌道修正したものを考えていく必要があると、今は思っています。今後の経過など、決まったらまたここに上げていこうと思っています。